2009年10月30日金曜日

私立大学図書館協会東地区部会研究部2009年研修会

「私立大学図書館協会東地区部会研究部2009年研修会」に行ってきました。

どの発表も良かったのですが、メモが一番充実してた竹内先生の話をご紹介です。

■大学図書館の21世紀:大学図書館員は何をしなければならないか-竹内比呂也(千葉大学)

・検証
メタデータデータベースとしてのNACSIS-CATには多くの課題がある
図書館ポータルは多機能だが・・・
機関リポジトリはすでに全国の大学の1/5が実施している

・反省
図書館員の位置づけが不明確
図書館が使われないのはなぜだろう?

・教育をめぐる変化
大学全入時代=学力は重視していない
グーグル世代=20代くらい?
大学間で教育・研究力の格差が拡大している

・研究をめぐる変化
科学研究費の間接経費でEJは変えない=研究基盤整備につながらない
日本は学術研究では世界第2位と言うが・・・

・学術情報流通をめぐる変化
ビッグディールが諸悪の根源かも=タイトル選択をしなくなった

Google Book Search=kindleやipodと連携したら脅威?
SCREAL調査=電子的な文献は電子的に発見される(文系は実はCiNiiが多い)
機関リポジトリ=案外、役所で使われてるらしい
ILLの変容=和文献を支えるシステムになってきている

・「研究支援」としての図書館
かなりニッチな領域にならざるを得ない?
だからこそ機関リポジトリ!

・情報基盤整備の方向性
「図書館にしかない」情報を「図書館にしかない」スキルを使って、機関リポジトリ
認証システムによるシームレスなアクセスの確保
ラーニング・コモンズ=ヒトの活動を見る、見せる、それによって刺激を受ける

・まとめ
「学習支援」を重視
場所は絶対に必要
大学図書館員はこれまでとは違った役割を担う
コアとなる知識、スキルの再定義=何ができる?どう育成?大学の中での位置づけは?

メモここまで

今回の研修会の基調講演だったわけですが、竹内先生の話は分かりやすくて刺激受けるわー。機関リポジトリを重要視してるのは分からんでもないけど、今のところはかなり優先度低いんだよなー、自分の場合 ^^;

ただ、大学、図書館、自分の将来像も見えない(想像できない)で漫然と業務をこなしてるだけでは、なかなか成長が目に見えてこないだろうから、やっぱり目標設定は必要だな。それが、大学にとって、図書館にとって、自分にとって有益なものを設定できるかがカギ、と。

だからこそ、いろいろな領域での現状を把握して、ちょっと近い将来、大分遠い将来を見据えるのが大事、もちろん反省もね。だからこそPDCAか。

そんな安易なオチではなかったと思うけど、自分を見つめなおすには良い材料をいただきました。